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漫画喫茶&インターネットカフェ(その3)
2007 / 11 / 07 ( Wed )
「ただ足を伸ばして水平に横になる」
という、きわめてささやかな願いも、ここではかなわぬ夢だということが分かりました。

冬の東京では、自宅やアパート、宿泊施設でもない限りこの願いは難しいことを知らされました。

公園のベンチやダンボールの中では、これが可能なのでしょうが、冬季の野外宿泊は快眠できそうもありません。

だんだんと惨めな気分にさせられてきます。

裕福な政治家の2世・3世の先生たちも、高給を食んでいる経済財政諮問会議の有識者たちも、ワーキングプア対策をいろいろともっともらしく述べています。

しかしこうした政治家や有識者たちが推し進めてきた構造改革の名の下に、労働の規制緩和(派遣労働法の改正など)が行われてきた結果、企業は空前の利益を内部留保し、経営者の収入と株主の配当は突出して増加し、年収200万円以下の労働者は全給与所得者の5人に1人まで増加しました。

また非正規雇用が労働者の3人に1人の割合になり、賃金格差が広がりました。

政治家や有識者の何人が、実際にこうした漫画喫茶で一夜を体験したことでしょうか。おそらく視察したくらいでお茶を濁しているのではないでしょうか。

「睡眠(安眠)」という、最低限度の健康で文化的な生活、すなわち普通の暮らしすら奪われている、あるいは奪われつつある庶民が増加している現状に、こんなことを解消できないこの国の為政者たちは、「恥を知る」という感性がもはや欠落しているのか、あるいはお坊ちゃん育ちで認識する知恵に乏しいのか、はじめから崇高な使命感など持っていなくて、名聞名利に執着する俗物なのか、いずれにしても情けなく思ってしまいます。

経済評論家の内橋克人さんは、NHKスペシャル『ワーキングプア』の中で、「このままでいきますと『貧困マジョリティ(大多数)』が生まれることになるでしょう。『働く貧困層』はもはや少数派ではない。こんな国がどうして豊かな国といえますか。こういう現実を放置して何が国家ですか。国家と国民が乖離している。そんな国に繁栄なんかありません」と政府や企業の姿勢を厳しく批判しています。

「賃金カットやリストラ、社会保障費の合理化をする企業に、企業としての誇りはあるのでしょうか。そして市場に任せさえすればうまくいくといって役割において何もしない政府。これが働く貧困層を生んでいるのです」とも指摘していますが、私も全く同感です。

この漫画喫茶では、疲れていてものすごいく眠いのだけれども、どうしても眠ることのできない環境であることを悟り、ついに明け方まで漫画を読んで過ごすことにしました。

これが一日だから何とか耐えられたものの、これが数日以上続いたら、健康被害が及ぶのは目に見えていました。

実は翌週も、再度この漫画喫茶を利用して(深夜パック料金で)一夜を過ごしましたが、結果はやはり同じでほとんど眠れませんでした。

9月にプレジデント社の記者からも、こうした漫画喫茶や深夜のハンバーガーショップには、若者ばかりではなく、リストラされた50歳代の中年の人も利用するようになり、増加しているという話を聞きました。

私も若いときは、住み込みで新聞配達というきつい仕事を2年間ほどして生活しましたが、それでも住居と朝夕の二食付きで、横になってしっかりと睡眠がとれ、腹いっぱい飯が食えました。

しかも様々な価値観や夢や境遇の違う同世代の人々と、同じ釜の飯を食い、飲み、遊び、語らうという触れ合い(連帯感)がありました。そして皆、それぞれの夢に向かって今を活き活きと生きていたように思います。

あれから30年が経過しましたが、漫画喫茶&インターネットカフェからは、はからずも今の日本の貧しい現状が見えてきたように思います。

そこには衣食住の土台が欠落し、触れ合い(連帯感)のない、孤立したさびしい環境があるだけでした。

その日暮らしが精一杯で、夢を持つことが難しいような、人間としての尊厳すら揺らいでしまうような、そんな閉塞感が漂っているようでした。

恐ろしいのは、今の日本の労働環境(雇用形態)によって大多数の勤労者が、こうした漫画喫茶&インターネットカフェ等を宿泊代わりに利用しなければならなくなるリスクに置かれているという現状です。

子どもを抱えた一家が、ワゴン車で生活しているというニュースを耳にしました。
ここ数年、日本では毎年数十人の餓死者も出ています。
健康保険料が払えずに約20万人以上の世帯が保険証を失い、その数は増加の一途をたどっているといいます。
また、預貯金残高が0円(貯蓄ゼロ)の世帯も増え続け、全世帯の20%を超えたといいます。

NOVAの元社長の収入が、直近の2年間で4億円以上だったと言います。
「努力した人が報われる社会のためにも、構造改革が必要だ」と語ったある経済学者の先生がいましたが、富める者はさらに富み、貧しいものはさらに貧しくなるという格差社会が、本当に豊かな社会といえるのでしょうか。

経団連の御手洗会長は、派遣労働法のさらなる規制緩和を政府に求めてきています。
「国破れて山河あり」という言葉がありますが、「勤労者破れて大企業(経営者)あり」を本気で進めているようです。
「賃金カットやリストラ、社会保障費の合理化をする企業に、企業としての誇りはあるのでしょうか」という内橋克人氏の言葉が、再度胸に響いてきます。

私には深夜の漫画喫茶&インターネットカフェの現状が、日本の政治と経済の貧困さを物語っているように思えます。(終)





























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